■審美歯科について 本来の意味の審美歯科治療は、単に前歯の見た目が綺麗だとか白くするとかだけではなく 見た目だけ綺麗になっても機能できなければ治療としては失敗な訳でありまして咬むという 最も重要な機能を回復した上で見た目も美しいというのが本来の治療の本質で、 見た目だけが綺麗というだけでは本当の意味での治療ではありません。 審美歯科治療とはこのようなことをふまえて行わなければなりません。 より良い状態で機能し、さらに綺麗というために歯周病治療や根管治療などの基礎治療もきちんとしなければなりません。 セラミックなど高価な材料を使用しても基礎治療がいいかげんでは数年で土台から壊れたり、 根尖が化膿してしまい、再度やり直しまたはひどい場合には抜歯になってしまって高価な材料が台無しになってしまうばかりでなく、 咬むという大事な機能も失ってしまいます。審美歯科とはこれらの基礎治療の上に成り立っているものでこれらを切り離して考えるものではありません。 このことを念頭において審美歯科についての話を理解していってください。 審美的歯科治療にはさまざまなバリエーションがあります。つまり使用する材料もさまざま、 アプローチの方法もさまざま、ということです。これにより術後の仕上がりもさまざまだといえます。 セラミックの特徴:セラミックはほとんどの場合審美的な材料ということばかりがクローズアップされがちですが、 最大の特徴は汚れがつきにくいということです。この性質により虫歯や歯周病予防の環境的要素として大きな役割を果たしています。 もちろん審美的には優れた材料であることは間違いありません。 審美的歯冠修復、歯冠補綴は、セラミック冠を被せたらそれでいいというものではありません。 いかにその冠が自然で歯肉や隣在歯と調和しているか。歯周組織に対して良い環境であるかなど詳細に考え、 それに向かって処置していくべきものです。 冠を被せる部位の歯肉の状態がどうなっているかをきちんと診断して処置しておくことが必要です。 具体的には歯肉が無くなっていれば口蓋から歯肉を移植して歯肉を造るまたは、歯肉の形態を整える形成手術をすることによって 生理的にも正常な状態に歯周組織の環境を維持することができるのです。 |